三鷹 | 中央通りの赤とんぼを背に、玉川上水の風の散歩道へ

2026-10-22

三鷹 | 中央通りの赤とんぼを背に、玉川上水の風の散歩道へ

この記事について

三鷹駅の南口から中央通り、本町通り、玉川上水沿いの風の散歩道へ。商店街に残る記憶や文学者たちの足跡、北口の穏やかな街並みをたどりながら、朝の珈琲や仕事帰りの食事、休日の会話が毎週の楽しみになる街時間を探します。

歩く場所南口のデッキから・本町通りに残る・玉川上水と・赤とんぼの碑から・北口の独歩の碑と

夕方の三鷹駅。中央線の電車を降りて南口へ向かうと、改札から続く人の流れが、駅前の広場へとほどけていく。

デッキの先には、まっすぐ南へ延びる中央通り。買い物袋を持つ人、仕事帰りの人、これから夕食を食べる場所を探している人。駅前らしいにぎわいがあるのに、少し歩けば住宅地の静けさへと移っていく。

南口から東へ進めば、玉川上水に沿った風の散歩道がある。木々の向こうを流れる水と、道を行き交う人々。街の中心にいながら、歩く速さを変えてくれる風景だ。

反対に、北口へ出ると、そこは武蔵野市中町。駅の名前は同じでも、通りの表情は少し違う。

三鷹は、駅前の便利さと、昔からの土地の記憶と、日々の暮らしが近い距離で重なっている街なのかもしれない。

今日は目的地をひとつに決めず、この街を少し歩いてみたい。

目次

  1. この駅を一言でいうと
  2. 駅を降りて、街の空気を感じる
  3. 名前と土地に残る記憶
  4. 今、この街で暮らす人たち
  5. この街らしさが見える風景
  6. 毎週の物語が生まれそうな場所
  7. この駅に、また来たくなる理由

1. この駅を一言でいうと

三鷹は、駅前のにぎわいから、文学の記憶と水辺の静けさへ、歩くほど日常の奥行きが見えてくる街。

中央通りでは買い物をする人の暮らしが見え、本町通りではかつての街の姿に思いが向かう。玉川上水のそばでは、電車の時間も仕事の予定も、少し遠くなる。

どこか特別な目的地へ急がなくてもいい。駅の周りを歩き、喫茶店に入り、また同じ道を歩く。そんな繰り返しが似合う場所だ。

2. 駅を降りて、街の空気を感じる

三鷹駅には南口と北口がある。南口側は三鷹市、北口側は武蔵野市。ひとつの駅が、ふたつの街の日常を結んでいる。

南口のデッキを進むと、商業施設のコラルや中央通りへとつながる。駅前には飲食店、生活用品を扱う店、日々の用事を済ませる場所が集まっている。朝には通勤する人が足早に通り、夕方には食事や買い物のために歩く人の姿が増える。

中央通りから一本入れば、本町通りや周囲の小さな道がある。店先の看板や住宅の入口が、駅前の大きな建物とは違う尺度で並んでいる。

南口から玉川上水の方へ向かうと、街の音の聞こえ方が変わる。風の散歩道では、道路と水路の間に木々が続き、歩くことそのものが目的になっていく。

北口へ戻れば、ロータリーの向こうに中町の街並みが広がる。駅前から少し離れた西久保方面には、飲食店や住宅、日常の買い物を支える場所が点在する。

三鷹の面白さは、この景色の切り替わりが徒歩の範囲に収まっていることだ。

3. 名前と土地に残る記憶

名前と土地に残る記憶の風景のイラスト
イメージイラスト

三鷹という地名には、江戸時代の鷹狩りの記憶がある。

三鷹市の資料によると、現在の市域はかつて野方領、世田谷領、府中領にまたがる鷹場の村々に分かれていた。1889年、10の村が合併して三鷹村が誕生する。その名前は、三つの領にまたがった鷹場に由来するとされている。

駅の南側に広がる下連雀という地名にも、江戸から続く物語がある。1657年の明暦の大火のあと、神田連雀町に関わる人々が移り、新田の開墾が進められたことが、この土地の歴史につながっている。

鉄道がこの街を大きく変えた。中央線の前身である甲武鉄道が開通したのは1889年。三鷹駅が開設されたのは、それから40年以上たった1930年だった。当初は南口だけで、北口は1941年に開かれた。

駅ができたころ、周辺にはまだ開発の余地が多く残っていた。昭和初期には軍需工場で働く人々を支える飲食店などが駅前に増え、戦後には金融機関や商業施設が集まるようになる。今日の中央通りのにぎわいは、こうした変化の積み重ねの上にある。

もうひとつ、この街から切り離せないのが文学の記憶だ。

太宰治は1939年から、戦時中の疎開期間を除いて三鷹で暮らした。玉川上水沿いにはその足跡が残り、本町通りには太宰が通った酒店の跡地に開設された太宰治文学サロンがある。

新しい建物に囲まれながらも、街の名前や小さな碑、水路の風景に、過去の人々が確かにここで暮らした時間が残されている。

4. 今、この街で暮らす人たち

今、この街で暮らす人たちの風景のイラスト
イメージイラスト

朝の三鷹駅には、都心へ向かう人も、駅周辺の職場へ向かう人もいる。改札へ急ぐ前に珈琲を飲む人がいれば、少し遅い時間に中央通りを歩き始める人もいるだろう。

昼になると、駅前の飲食店には仕事の合間の人や買い物に出た人が立ち寄る。学校や仕事を終えた夕方には、街の中心が帰宅途中の生活動線へと変わる。

南口には商店街と文化施設があり、北口には駅前の店舗と、その先へ続く住宅地がある。玉川上水の方向へ歩けば、散歩そのものを楽しむ人の時間にも出会える。

ここでは、遠くから訪れる人と近くに住む人が、同じ喫茶店を別々の目的で使うことができる。

火曜の朝だけ駅前で珈琲を飲む人。金曜の夜に夕食を食べてから帰る人。日曜の夕方、買い物のあとにパン屋へ立ち寄る人。

生活する場所も働く場所も違っていていい。同じ曜日に同じ街へ来ることが、少しずつその人の生活のリズムになっていく。

5. この街らしさが見える風景

5-1. 南口のデッキから、中央通りを見下ろす

南口のデッキからの風景のイラスト
イメージイラスト

三鷹駅南口を出てデッキへ進むと、駅前の街並みを少し高いところから眺められる。

中央通りは南へまっすぐ続き、その両側に商業施設や飲食店、生活を支えるさまざまな店が並んでいる。通りの先まで見渡すと、駅を中心に街が形づくられてきたことが伝わってくる。

この商店街は1930年の駅開設を契機に発展した。昭和の時代にはアーチ型のネオンやショッピングセンターも生まれ、沿線の商業地としてにぎわいを広げていったという。

今ここを歩く人のほとんどは、その歴史を意識していないかもしれない。それでも、夕食の買い物をする人、店先で足を止める人、駅へ戻る人の流れが、かつてから続く商店街の役割を受け継いでいる。

眺めるだけなら数分。けれど、街の一日を感じるには十分な場所だ。

5-2. 本町通りに残る、生活の近さ

本町通りに残るの風景のイラスト
イメージイラスト

中央通りの東側には、本町通りが南へ延びている。

かつて駅前の主要な通りとして使われた道で、今も飲食店やパン屋、保育園など、日常に関わる施設が沿道に点在する。中央通りのような大きな商業の流れから少し離れると、街と人との距離が変わったように感じる。

看板を確かめながら店を探す人もいれば、自転車で通り過ぎる人もいる。通勤や買い物に使う道でありながら、ただ歩くだけでも街の表情を知ることができる。

この通りには太宰治文学サロンもある。かつて太宰が通った酒店の跡に、今は文学を伝える場所があるという重なりが面白い。

特別な建物だけが歴史を語るわけではない。いつも誰かが使う一本の通りに、過去と現在が自然につながっている。

5-3. 玉川上水と、風の散歩道の木陰

玉川上水との風景のイラスト
イメージイラスト

三鷹駅南口から東へ向かうと、玉川上水に沿って風の散歩道が続く。

江戸時代に開かれた水路のそばを、今は人がゆっくり歩けるように整備された道が通っている。三鷹市による整備では、かつて幅約5メートルだった道路を約10メートルに広げ、水路側に散歩道、住宅側に歩道が設けられた。

石畳のような舗装と落ち着いた色の街路設備、道沿いの木々。駅前の商店街とは違い、ここでは目的地までの速さより、道の途中で何を見るかが大切になる。

少し足を延ばせば、洋館を利用した山本有三記念館もある。住まいだった建物が文学の記憶を伝える施設として残っている。

風の散歩道という名前は、公募で選ばれたものだという。歩く人が感じる空気が、道の名前になった。そんな成り立ちも三鷹らしい。

5-4. 赤とんぼの碑から、美術のある駅前へ

赤とんぼの碑からの風景のイラスト
イメージイラスト

中央通りの入口には、童謡『赤とんぼ』の作詞者である三木露風にちなむ碑がある。

三鷹ゆかりの文学者たちを記念するモニュメントも通りに設けられ、駅前の風景に、言葉や芸術の記憶が重ねられている。

その近く、商業施設コラルの5階には三鷹市美術ギャラリーがある。1993年に開館し、近現代美術などの企画展示や市民の作品発表の場として使われてきた。

生活用品を買い、食事をして、ふと美術作品に触れる。そんな時間が一つの駅前に収まっていることが、この街の特徴だろう。

文化を楽しむために遠くへ出かけるのもいい。けれど、いつもの買い物のついでに展示を見たり、帰り道に碑の前で足を止めたりすることにも、別の豊かさがある。

三鷹では、文化が暮らしから遠く離れた場所に置かれていない。

5-5. 北口の独歩の碑と、武蔵野市中町の街並み

北口の独歩の碑との風景のイラスト
イメージイラスト

駅の反対側、北口に出ると武蔵野市中町の街並みが始まる。

ロータリーの近くには、作家・国木田独歩を記念する碑がある。刻まれているのは『独歩吟』の一節。近代の文学者が見つめた武蔵野の風景が、駅前の石碑を通して今につながっている。

南口では中央通りが街の中心へと誘うのに対し、北口には駅前の飲食店や商業施設から西久保方面の住宅地へ向かう流れがある。

通り沿いには喫茶店やベーカリーもあり、駅を利用する人が仕事や買い物の前後に立ち寄れる場所が点在している。

三鷹という駅名だけを見ていると、ここが三鷹市と武蔵野市の境にあることを忘れそうになる。けれど、改札を挟んで異なる街の日常が広がっていることこそ、この駅の個性なのだと思う。

南口の商店街、玉川上水の道、北口の住宅地。それぞれの風景を歩いたあとには、もう少し小さな場所へ近づいてみたい。毎週同じ時間に立ち寄れる店があれば、この街との関係はどんなふうに変わるだろう。

6. 毎週の物語が生まれそうな場所

6-1. 毎週火曜 08:00〜09:30|星乃珈琲店 三鷹店で生まれる時間

火曜日の朝、三鷹駅南口からすぐのビルの2階にある星乃珈琲店へ向かう。

駅の周りでは、これから仕事へ向かう人たちが行き交っている。けれど、この日は少し早起きをして、朝の90分を別の使い方にしてみる。

星乃珈琲店は、一杯ずつ淹れる珈琲やモーニングメニューを提供する喫茶店。三鷹店も朝8時から営業しており、朝食と珈琲を囲む時間をつくることができる。

集まるのは3〜4人。最初はそれぞれ好きな飲み物を選び、朝食を頼む人もいれば、珈琲だけでゆっくり過ごす人もいる。

会話は、昨日の出来事や今日の予定から始まる。最近見つけた駅前のお店の話、仕事の進め方を変えてみた話、休日に歩いた道のこと。特別なテーマを用意しなくても、暮らしの話題はいくつもある。

夜に集まるときとは違い、朝はこれから一日が始まる時間だ。話すうちに考えが整理されたり、誰かの一言で今日やってみたいことが増えたりするかもしれない。

初めて参加した人も、朝食や飲み物を楽しみながら、自分のペースで会話に入ればいい。話を聞いているだけの時間があっても自然だ。

9時30分になったら、それぞれの一日へ戻っていく。いつもの火曜日なのに、朝に顔を合わせる人がいる。その小さな違いが、駅を降りる理由になる。

公式情報:公式サイトを見る

地図:星乃珈琲店 三鷹店をGoogleマップで見る

三鷹の火曜の朝、珈琲から始まる一日

火曜日の朝、駅前の喫茶店で一日の始まりを分かち合う90分。

次回 10/27(火) 08:00三鷹駅・星乃珈琲店 三鷹店

番組をくわしく見る →

6-2. 毎週水曜 19:30〜21:00|喫茶室ルノアール 三鷹北口駅前店で生まれる時間

水曜日の夜、三鷹駅北口を出てロータリーの向こうへ向かう。

喫茶室ルノアール 三鷹北口駅前店は、駅からすぐの建物の1階と2階にある。公式情報では禁煙席が両階に用意され、夜10時まで営業している。大正ロマンをコンセプトに掲げる喫茶店で、仕事帰りに少し長めの会話を楽しむ場所として考えたい。

19時30分、3〜4人が集まる。それぞれ一日を過ごしてきたばかりで、最初はまだ仕事の時間が体に残っているかもしれない。

飲み物がそろうころ、少しずつ話題が変わっていく。

最近忙しかったこと。帰宅してからの過ごし方。週末に行った場所。あるいは、これから何か新しい習慣を始めてみたいという話。普段の職場では出てこないような小さな話も、ここでは急いで結論を出さなくていい。

同じ駅を利用していても、仕事も暮らしも違う人たちがいる。誰かの生活を聞くことは、自分の一日を別の角度から見直すことにもなる。

無理に話題を広げたり、全員が順番に話したりする必要はない。3〜4人という人数なら、会話に加わる時間と、ただ耳を傾ける時間の両方を持てる。

21時、店を出ると駅はすぐそこにある。まだ家へ帰るだけの水曜日だけれど、今週は少し違う夜だったと思えるかもしれない。

公式情報:公式サイトを見る

地図:喫茶室ルノアール 三鷹北口駅前店をGoogleマップで見る

三鷹の水曜19時半、仕事帰りの近況会

週の真ん中、駅前の喫茶室で仕事と日常をゆっくり話す夜。

次回 10/28(水) 19:30三鷹駅・喫茶室ルノアール 三鷹北口駅前店

番組をくわしく見る →

6-3. 毎週金曜 19:30〜21:00|サイゼリヤ 三鷹駅南口店で生まれる時間

金曜日の夜。三鷹駅南口の中央通りからほど近い場所に、サイゼリヤ 三鷹駅南口店がある。

サイゼリヤは、パスタやピザ、サラダなどを気軽に楽しめるレストラン。気取った食事の予定を立てなくても、それぞれが食べたいものを選んで、ひとつのテーブルを囲めるところがいい。

週末の始まりを、3〜4人の夕食から迎えてみる。

仕事が終わった人も、少し早く街へ来た人も、同じ時間に席につく。料理を選んでいるうちに、会話の入口ができる。

今週はどんな一週間だったか。気になっている映画はあるか。最近、自分の暮らしで少し変えたことはないか。特別な成果も面白い話題も持ってこなくていい。

料理が届けば、話がいったん途切れる。食べながらまた会話が始まり、ときには目の前のメニューについて話す。それくらいの自然さが、毎週の集まりにはちょうどいい。

初対面でも、食事をするという共通の行為がある。自己紹介を立派にまとめる必要も、会話を盛り上げ続ける必要もない。

金曜の夜は、何か特別な予定を入れなければもったいないと感じることもある。でも、誰かと夕食を食べるだけで十分な週末の始まりがあってもいい。

21時に店を出たら、中央通りを通って駅へ戻る。いつもの駅前が、今週の終わりを迎える場所として少し違って見えるだろう。

公式情報:公式サイトを見る

地図:サイゼリヤ 三鷹駅南口店をGoogleマップで見る

三鷹の金曜の夜、おつかれさまの晩ごはん

金曜日の仕事帰り、気取らない夕食を囲んで一週間を終える。

次回 10/23(金) 19:30三鷹駅・サイゼリヤ 三鷹駅南口店

番組をくわしく見る →

6-4. 毎週日曜 16:00〜17:15|ベーカリーカフェクラウン三鷹店で生まれる時間

日曜日の午後4時。三鷹駅北口から数分歩いた中町に、ベーカリーカフェクラウン三鷹店がある。

パンとカフェ、洋菓子を扱う店で、公式情報では36席が用意されている。日曜は18時まで営業しているため、夕方の早い時間に短い集まりをつくることができる。

この日は75分だけ。3〜4人が、それぞれ好きなパンや飲み物を選んで席につく。

日曜の夕方には、朝とも夜とも違う空気がある。休日を十分に楽しんだ人もいれば、家の用事を片づけてようやく外に出てきた人もいる。

近所の公園を歩いてきた話。今週食べておいしかったもの。来週の休みにやってみたいこと。そんな話題が、パンを食べながら自然に広がる。

仕事帰りの集まりと違って、急いで頭を切り替える必要もない。休日の終わりに、もうひとつ小さな予定を置くような感覚だ。

この店は、駅の北口から生活圏へ入っていく道の途中にある。用事がなくても、パンを買いに来る。珈琲を飲みに来る。その繰り返しの中に、知っている顔が少しずつ増えていったらいい。

17時15分になったら、明日の準備がある人は家へ帰り、もう少し街を歩きたい人は駅の周辺へ向かう。

日曜日の終わりが近づく時間に、誰かと少し話せた。そのことだけで、次の一週間の始まりが少し穏やかになるかもしれない。

公式情報:公式サイトを見る

地図:ベーカリーカフェクラウン三鷹店をGoogleマップで見る

三鷹の日曜16時、パンと珈琲の夕方

日曜日の夕方、好きなパンと飲み物で休日を穏やかに締めくくる。

次回 10/25(日) 16:00三鷹駅・ベーカリーカフェクラウン三鷹店

番組をくわしく見る →

6-5. 毎週土曜 18:00〜19:30|むさしの森珈琲 武蔵野西久保店で生まれる時間

土曜日の夕方、三鷹駅北口から西久保方面へ歩いていく。

駅前のにぎわいを抜けた先に、むさしの森珈琲 武蔵野西久保店がある。高原のリゾートをイメージした空間や、ソファ、珈琲、食事、デザートを特徴とするカフェブランドの一店だ。

土曜日の18時。昼間に出かけてきた人も、午後を家で過ごしていた人も、ここで3〜4人のテーブルを囲む。

珈琲を選ぶ人がいれば、食事を頼む人もいる。お腹の空き具合が違っていても、同じ場所で時間を過ごせるのがカフェのいいところだ。

話題は、今日見た景色から始まるかもしれない。玉川上水の散歩道を歩いた話、美術館で見た作品の話、最近通い始めた街のこと。三鷹へ来たばかりの人なら、北口と南口の違いを聞いてみてもいい。

毎回、何か新しい体験を用意する必要はない。同じ店に集まり、同じ時間を少しずつ共有する。前回話していたことの続きを聞けるようになると、会話は初対面のときとは違う温度を持ち始める。

静かに話したい人も、誰かの話を聞きたい人も、無理に自分を大きく見せなくていい。週末をどう過ごしたかに正解はないのだから。

19時30分、店を出て駅の方へ戻る。少し離れた場所まで歩いてきたぶん、北口の街並みが自分の知っている風景になっている。

次の土曜日も、あの道を歩いてみようと思えたら。それはもう、街との新しい付き合い方なのだろう。

公式情報:公式サイトを見る

地図:むさしの森珈琲 武蔵野西久保店をGoogleマップで見る

三鷹の土曜の夕暮れ、週末のゆるやかな会話

土曜18時、少し駅から歩いたカフェで週末の出来事を分かち合う。

次回 10/24(土) 18:00三鷹駅・むさしの森珈琲 武蔵野西久保店

番組をくわしく見る →

朝の珈琲、仕事帰りの会話、金曜の夕食、日曜のパン、土曜の夕暮れ。場所も時間も違うけれど、どれも三鷹駅の近くで繰り返せる暮らしのひとこまだ。

最初は店の名前だけを覚えて帰るかもしれない。次に来たときには、道順を覚えている。そして何度か通ううちに、同じテーブルに座った人の顔を思い出すようになる。

街を知ることは、そんなふうに少しずつ進んでいくのだと思う。

7. この駅に、また来たくなる理由

帰り道、もう一度三鷹駅の南口に立ってみる。

中央通りには、昼間とは違う時間が流れている。買い物を終えた人が駅へ戻り、これから食事をする人が通りへ向かう。

少し東へ歩けば、玉川上水のそばに風の散歩道がある。そこにはかつてこの街で暮らした文学者たちの記憶があり、今も人々が行き交う道がある。

駅前には赤とんぼの碑があり、北口には独歩の碑がある。どちらも、ここを通り過ぎた人々が残した言葉のように見える。

三鷹は、今日一日で見終わるための街ではないのかもしれない。

火曜日の朝には珈琲を飲み、金曜日には夕食を食べ、日曜日にはパン屋で少し話す。同じ店でも、季節や集まる人によって時間の表情は変わる。

この駅に住んでいなくてもいい。週に一度だけ、ここへ顔を出す暮らしがあってもいい。

何度か訪れるうちに、駅からの道順を考えなくなり、好きな店ができ、挨拶できる人がひとり増える。そんな小さな変化が、暮らしを少しあたためてくれる。

最初に三鷹駅を降りたときには、知らない街だった。

けれど次に降りるときには、向かう場所がひとつある。

同じ中央線のホームから始まる時間が、前とは少し違って感じられるだろう。

まちループで、この街にまた会いに行く

まちループで街の番組を見つけ、少人数で集まる様子のイラスト
イメージイラスト

三鷹で過ごしてみたい時間が見つかったら、気になる番組のページを開いてみてください。開催日や詳しい内容、参加方法を確認できます。

まちループでは、駅ごとに「また会える人がいる暮らし」を少しずつ育てています。
ほかの街や時間も見てみたい方は、アプリものぞいてみてください。

アプリをダウンロード
iOSアプリ
Androidアプリ

アプリですぐに番組を見て、参加できます。

掲載情報について

この記事で紹介した店舗・施設の営業日、営業時間、提供内容は変更されることがあります。
訪問前には、公式サイトやGoogleマップなどで最新情報をご確認ください。

参考情報

← 記事一覧に戻る